工房です。今日は MAC の SSD 換装案件です。


弊社では Windows PC の SSD 換装については相当数手がけてきましたが、今回、MAC の SSD 交換に初挑戦しました。HDD 破損により起動しなくなったということで緊急入院してきたのは、今回対象となる MAC Book Pro 13″ Mid 2010 モデル。
MAC は型番などを理解するにも一苦労です。といいつつ、自社にも MAC Book Pro 13″ あるんですが。
TimeMachine 機能を使用していて外付け USB-HDD にバックアップがすべてあるとのこと


選んだのは使い慣れた INTEL SSD 530 シリーズ。一応 Google で調べて換装実績があることはわかりました。


ここから苦難の道に入るとは知らずに、、、、、。
 先にお知らせしますが、最終的にはケーブル交換して正常復帰ということで終わることが出来たのですが、そこに向かう道のりは平坦ではありませんでした。
 結論だけ知りたい方は、飛ばしてお読みになることをおすすめします。なお、記事の内容には MAC の分解が必要な内容を含みます。分解されますとメーカ保証の対象外となりますので、自己責任にてお願いします。


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Google で調べると、TimeMachine で保存した USB-HDD を接続して起動すると、起動選択が出てきて、そのまま、リカバリーしていくと問題無く戻るとのこと。時間はかかるが、手間はかからないと思っていました。しかし、リカバリーが終わっても起動しない。トホホ。
2回目 TimeMachine からのリカバリチャレンジして出来なかったのでこの方法は一旦あきらめました。SSD の問題かどうか切り分けのためクリーンインストールを試みます。


付属していたシステム DVD-ROM はOS 10.6.3 です。DVD-ROM をドライブにセット【最近の MAC BOOK PRO は光学ドライブは無いそうでするこのモデルにはありました】
順調に再セットアップが進みます。無事にクリーンインストール完了
幸い、所有者の方が OS 10.9.3 への UPDATE をされていたので、Apple Store から容易にUPDATEできそうです。
TimeMachine の最終のパックアップが 10.9.3 とのことで クリーンインストールした 10.6.3 を 10.9.3 にしてからリカバリーなのか、先にリカバリーなのか悩みましたが、思い切って先にリカバリしてみました。


結果、だめでした。


冷や汗。すでにTimeMachine からの単純にリカバリに失敗しています。もしかして、TimeMachine データそのものが破損しているのかなぁ、、、、
本体はクリーンな状態だと動作するのになぁ


ということで、再びクリーンインストール結果、起動時にエラー表示。つまりだめでした。
アレ?前回よりも状態が悪くなってきている。


MAC OS 10.9.3 は、DVDメディアには入らないとのことで、別の MAC でダウンロードした後、SDカードに保存しました。
「OPTION」キーを押しながら電源を入れると起動デバイス選択画面が出ます。
MAC OS 10.9.3 のクリーンインストールも試みました。今度も正常作動。
しかし、バックアップからデータのみ戻しても起動不良に陥ります。トホホ。


SDcard32G_MAC_OS_10_9_3 (1)
今度はハードウエア不良を疑います。
Intel さんの SSD は過去に330シリーズが納品後数ヶ月で認識しなくなるというトラブルに見舞われ新品交換ということを経験しています。SSD 万能説は幻想です。【きっぱり】
この Intel 530 240Gbyte SSD を Windows PC に接続してみました。Intel さんが Windows 向けだけに出している SSD TOOL BOX というユーティリティソフトで健康状態をチェック。ハードウエア的に問題が無いようです。ついでにパーティションもすべて削除して完全初期化を実施。新品状態に戻します。これも SSD TOOL BOX で行うことが出来ます。
MAC で再びクリーンインストール。今度は正常起動。良かった。


何か一つ試す度に Windows PC につないで完全初期化が必要というのはとても困る。
INTELさん MAC 用に SSD TOOL BOX 出してもらえないですかね。


バックアップからのデータ移行も正常動作をして、データもアプリも戻りました。しばらくテストを繰り返して納品しました。これで安心と思ったら、数時間後、お客様から電話
「起動しないのですが」、、、、、あらららら。なんたる失態。平謝り。すぐに引き取り再入院。


到着した MAC は、画面に例のマーク
support_mac66
です。
もはや、打つ手があるのだろうか?と思えるほどの行き詰まり感。ハードディスクでテストしてみようか? はたまた本体故障、どちらにせよ大問題。
まずは、手持ちの INTEL SSD 330 シリーズ 60G をセットしてクリーンインストールを試みます。
無事に成功。長時間作動、振動を与えたりしても問題なし。うーーむ。60Gなのでデータが入らない。困ったなぁ。


調べていく中で、ケーブル不良の可能性があることがわかりました。APPLE STORE で店頭修理対応できた例もありました。
入院した MAC は、Apple CARE に入っていたのですがすでに期限切れでした。ケーブルだけ手に入らないかどうか調べて見ました。型番は 821-0814-A というケーブル。このケーブル不良で HDD 不良になるケースもあることがわかりました。最初の入院原因となった HDD 破損は、ケーブルが原因であった可能性がありますね。
おそらくケーブルと当たりをつけてケーブルの種類を調べて保守部品として入手できるかどうか調べます。

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821-0814-A は、e-bay(米国サイト) で$25~、送料とか通関とかいろいろ面倒だなぁ。
国内だと6,980~などいろいろ見つけました。その中で 国内発送のものを発見。発注しました。


取り付けたところ、今までの苦労がウソのようにどのパターンでリカバリしてもクリーンインストールしても全く問題有りません。
ケーブル不良がこんな不思議なことを巻き起こしたのだなと苦笑。
お客様に事情を説明して、HDD 不良についても、ケーブル不良により不安定になったことが原因である旨理解いただきました。
結果的にケーブル不良を発見して対処できるまで長期間お預かりとなってしまいました。現在は快適動作しているとのことでした。
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原因については正確には把握できませんが、ケーブルの不良により、長期間の利用で給電能力が落ちるなどして、
デバイスへの電力供給が安定せず、微妙な作動になってしまったと推定されます。
HDD や SSD 換装後も不安定な動きに悩まされている方は一度ケーブル不良を疑ってみては?
MACBOOKPRO_CABLE_821-0814A
予想外の結末でお客様には心配とご迷惑をおかけしてしまいました。定期的に症状を伺っておりますが、現在も快適に作動しているとのこと。安心です。


工房 はっとり

ご注意:弊社では記事の内容により損害が発生した場合についても責任を負いかねます。

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